熱帯生物資源研究室所属
名古屋大学大学院生命農学研究科が設置する国際連携生命農学専攻は、本学と連携大学が共同で起草した履修内容を、両大学の教員が指導し、共同で単一の学位を授与する博士後期課程のプログラムです。名古屋大学・カセサート大学国際連携生命農学専攻では、博士後期課程3年間のうち原則1年間、海外の大学で博士研究を行うこととなっております。
1943年に創立されたカセサート大学は、チュラロンコン大学に次いでタイ王国全土で2番目に古い国立大学です。バンコクを中心に4つのキャンパスをもち、農学分野では最も古い歴史を有する(「カセサート」はタイ語で農学の意)大学です。医学・化学分野の国立研究所(チュラポーン研究所)所長のチュラポーン王女の母校でもあります。
QS ranking 2017の農学分野では世界第29位、アジア地域では日本の2大学、中国の1大学に次いで4位にランキングされる東南アジア地域のトップ大学です。2010年より国際化を強く推進しており、現在熱帯農学、バイオエネルギー、持続的農業の分野で大学院国際プログラムを展開しています。
名古屋大学とカセサート大学は1981年に大学間協定を結んでおり、名古屋大学としては3番目に交流の歴史が古い大学です。畜産学の実習や国際農学研修プログラムを共同で実施し、これまでも活発に学生および教員の交流を続けてきました。
また、大学間国際コンソーシアムであるAcademic Consortium 21(AC21)のメンバーでもあり、現在も活発に交流を続けています。
創造的な研究活動によって真理を探究する知的好奇心に満ち、農学分野に関連する基本的な知識と理解力を備える一方で、多様な文化・環境への高い関心と適応力を持ち合わせた人材を求める。環境・文化の異なる2つの大学で共同学位の取得を強く希望し、将来は生命農学分野での専門性を活かし、グローバル社会を牽引するリーダー的人材になるなどのビジョンを持つ者が望ましい。
募集要項をご確認ください。
(リンク:https://www.agr.nagoya-u.ac.jp/jukensei/index.html#cat_id03)
若干名
2023年11月末頃を予定
詳細は毎年9月頃公表予定の募集要項参照
2024年2月下旬を予定
生命農学研究科ホームページに掲載するとともに、本人あて通知する。
http://www.agr.nagoya-u.ac.jp/jukensei/index.html#cat_id03
カセサートでの研究活動に新たな学費などは発生しません。渡航・現地での生活に各種の奨学金制度が用意されております。(参考:宿舎費用3,000-6,000バーツ/月、学食1食 50-100バーツ)
私の博士課程は,新型コロナウイルスのパンデミックと共に始まり,苦難の連続でした.想定よりもタイへの渡航・フィールド調査も遅れ,不安になってしまうこともありましたが,JDPの2人目の卒業生として,博士後期課程の修了、学位の取得をすることができ,心から嬉しく思います.これから私は他民族国家のマレーシアにて,日系バイオベンチャー企業に就職し,次のステージへと向かいます.今後の人生において,JDPで培った人的ネットワーク,異文化理解力,課題解決力は大いに役立つと確信しています.海外での研究に挑戦してみたくても一歩が踏み出せない方は,是非,勇気を出してJDPの扉を叩いてみてください.両大学の先生方,スタッフが温かいサポートをして下さります.
最後に,本プログラムのさらなる発展をお祈り致します.ありがとうございました!ขอบคุณ ครับ(コップクンクラップ)!
My Ph.D. program started with the pandemic of COVID-19, and it has many challenges. I was delayed in traveling to Thailand and conducting field research than I had expected. I sometimes felt anxious during my study, but now I am grateful to become a second graduate of JDP. As a next step, I will work for a Japanese biotech startup in Malaysia, a country with a multi-cultural society. I am confident that the international networking skills, cross-cultural understanding, and problem-solving skills I developed at JDP will be very useful in my future life. If you wish to try research overseas, I encourage you to knock on JDP's door. Professors and staff at both universities will provide warm support.
At last, I wish for the further development of this program. Thank you very much! ขอบคุณ ครับ (Kopkun krub)!
2021年3月、名古屋大学・カセサート大学間のジョイントディグリープログラムの1期生として、博士後期課程の修了、学位の取得が叶いました。学部4年生で研究室に配属されてから、修士、博士と研究を続け、これまでの成果が実を結んだことを誇らしく、心から嬉しいと思っています。世界は今、誰も想像をしていなかった状況におかれ、まだまだ窮屈さを感じる生活が続くことが予想されます。難しい状況ではありますが、生命科学に携わる学生として、新たな研究の場へ踏み出し、多くの知識を吸収し続け、様々な発想や考えに触れ、研究に邁進できる環境や経験がこのジョイントディグリープログラムでの収穫だと私は思っています。ここから私は企業で研究職に就き、新たなステージへとまた一歩踏み出しますが、これまで培ってきたものを存分に活かして、さらに多くを学んで行きたいと思っています。
最後にこのプログラムに関わってくださった両校の先生方、スタッフのみなさん、そしてご指導いただいた指導教官の先生方に心より御礼申し上げます。
I just have completed the doctoral program and achieved the doctoral degree as the first student in the joint-degree program between Nagoya University and Kasetsart University. Since I was a 4th year undergraduate student, I have continued my research for 6 years, and I am proud and truly happy that the results so far have come to fruition. The world is now in a situation no one has imagined, and it is expected that our life will continue to feel cramped. Although it is a difficult situation, as a student involved in the field of life science, this joint-degree program provides environments and experiences that allows you to step into new research fields, continue to obtain a lot of knowledge, and come into contact with various ideas. I think these experiences are what I achieved through this program. From here, I will take a research job at a company and take another step to a new stage. I would like to make full use of what I have cultivated so far and continue my steps.
Finally, we would like to express my sincere gratitude to the professors, staff, and academic advisors of both schools who were involved in this program.
2021/02/01 名古屋大学のHPに研究成果「ニワトリの起源を探る ~遺伝情報からわかる人とニワトリの歴史~」が掲載されました。
https://www.nagoya-u.ac.jp/about-nu/public-relations/researchinfo/upload_images/20210201_agr1.pdf (掲載は終了しました)